泌尿器科での性病の保険治療について

性病は、性病特有の症状がある場合は保険診療において、健康保険が適用されます。
健康保険が適用されると、医療費は3割負担に、後期高齢者医療制度が適用された場合は、1割負担になります。
注意したいのは、性病予防が目的で検査を受ける場合です。
この場合は、自由診療となり医療費は、全額自己負担になってしまいます。
早期発見はもちろん大事ですが、自覚症状が無い段階で通院するとお金が掛ってしまいます。
HIVのような深刻な性病でなければ、身体に初期症状が現れてからでも遅くはありません。

一方、保健所では、感染拡大予防のために無料検査を実施しています。
HIVのように症状が発症してからでは遅い病気は、自覚症状の有無を問わずに早めの検査を受けた方がいいです。
ちなみに保健所の検査は匿名で受けられますので、プライバシーは守られます。

本来なら自由診療になる予防のための性病検査を、保険診療にする方法もあります。
それは性病の検査キットを使用することです。
検査キットで性病に感染していることが分かれば、保険診療の治療も受けることができます。

ただ、保険診療は、必要最低限のことしかやってもらえません。
もっとよりよい医療サービスを受けたい場合は、自由診療での検査や治療がいいかと思われます。
例えば、院内の待合室で他の患者さんと鉢合わせしたくない場合。
こういう場合は、泌尿器科の中でも自由診療専門のクリニックを利用すれば、患者同士バッティングしないよう、個室待合室を設けているところもあるので安心です。
ただ、性病の治療は検査や通院ごとの診察料、お薬代などが掛かりますので自由診療になるとお金の負担が大きくなります。
保険診療と自由診療、どちらにもメリット・デメリットがあるということです。

あと知っておくべき情報としては、この国では保険診療と自由診療を、混合させるということが原則出来ないという点です。
例えばクラミジアの治療に、自由診療のお薬を使って、残りの医療ケアは保険診療を選択する、こういうことはできない決まりです。
混合させた場合は、保険適用部分も適用外になってしまうので注意が必要でしょう。

ちなみに、保険診療の場合は、クリニックや病院で健康保険証の提示を求められます。
仮に、持参してきていなくも、多くの場合に後日持参すれば、対応してもらえる所も多いでしょう。
万が一保険証が無い場合は、発行してもらうまで全額自己負担で払っておいて、保険証ができたら役所で領収書を提出すれば、払い戻しをしてもらえますので安心です。