この症状は性病?

▼目次

泌尿器科ってどんなところ?

泌尿器科という病院って、あまり身近ではないですよね?
なぜなら泌尿器科=性病治療をするところ、というイメージが強いからではないでしょうか?
泌尿器科には性病の治療のために通院する患者さんもたくさんいます。
ただ、厳密にいうと性病だけではなく、泌尿器からそれに関係する内臓器官まで、診察・検査・治療を行う医療機関です。
例えば腎臓疾患は泌尿器科の尿検査で発覚することがありますし、尿路結石のような症状も泌尿器科で診てもらえます。

もちろん、性病に関する医療についても泌尿器科はプロフェッショナルです。
性病とは、正確には性感染症といい、泌尿器を通じてウイルスや菌に感染した状態のことをいいます。
例えば、男性の性病でよく聞くのが淋病です。
淋病という病気は、淋菌に感染して発症する病気で、感染すると数日経ってから性器から膿みが確認されます。
尿道に炎症が生じるので通常時や排尿時に痛みを感じるケースが多いです。

さらにクラミジアという性病も同時感染している確率が、統計上2割あるということで、早期治療を施さないといけません。
クラミジアというのは、クラミジア・トラコマチスという病原体に感染することによって起こる性病です。
こういった性病の原因になる病原体を見つけて、抗生物質や外科的治療を泌尿器科では行われています。

コンジローマってどんな病気?

コンジローマという性病もあります。
コンジローマは、感染後に数か月の潜伏期間を経た後、性器やその周辺(肛門や肛門周囲)に腫瘍のようなものが現れます。
女性の場合は、大陰唇や小陰唇、膣や子宮頸部などに症状が現れます。
経度であれば塗り薬を処方して貰って治しますが、レーザー治療で焼いて治す方法をとることもあるようです。

ヘルペスってどんな病気?

ヘルペスは、再発の多い病原体だといわれています。
水泡のような発疹が現れて痛みを伴う症状です。
性器だけに出来るわけではなく、皮膚のどこにでもできるのがヘルペスの特徴。
多くの人が保菌者であると言われていて、疲れた時に免疫が低下することで発症しやすくなります。

男性と女性では、性病の自覚症状や発症状態が違うことが多く、自覚症状が現れていない性病は、知らずにパートナーに感染している可能性が極めて高いです。
ですから、性病ではないか?と感じたら、パートナーと一緒に病院を受診することが大切ですね。

梅毒の患者が一時的に増加傾向?

最近では、梅毒の患者が一時的に増加傾向になったらしく、こういう深刻な性病にも気をつける必要があります。
梅毒は、潜伏期間を経て長い期間で身体を蝕んでいく病気です。
江戸時代の花魁の話によく出てくる症状ですが、最終的には脳や心臓を蝕んでしまいます。
現代の医学では、梅毒は完治できる病気になったのですが、早期発見が肝心です。
遅れて症状が深刻化してしまうと治療成功率は当然下がります。
特に男性は媒体になることが多いと聞きます。
風俗等で病原体に感染して、保菌者になったまま他の人と性交渉を行うことで、感染を広げてしまうのです。
少しでも身体や性器に異変を感じたら、速やかに病院で診察を受けることが大事でしょう。

梅毒の他にはHIVという怖い病気もあります。
HIVは日本語で後天性免疫不全症候群といい、ヒト免疫不全ウイルスへの感染によって引き起こされます。
HIVウイルスが発症するとエイズになるのですが、このエイズが恐ろしい症状を持っており、人間の身体に備わっている免疫機能を破壊してしまいます。
免疫機能が不全状態に陥ると、様々な病気を発症しやすくなるというもの。
23項目の症状に当てはまる疾患が発症した時に、エイズと診断されます。
これら症状は、泌尿器科で検査を受けることが可能です。

新宿の泌尿器科は、男性向けの医療機関のように思われがちですが、女性も通院が可能です。
最近では、女性向けという看板で泌尿器をやっているクリニックもあります。
やはり男性と女性では、身体のメカニズムが全然違いますので、そういう専門を掘り下げた医療機関があるというのは、患者にとってありがたいことでしょう。

泌尿器科での診察内容は、ケースバイケースですが触診、尿検査、レントゲン、エコーなどです。
待合い時間を除けば、数十分で受診が終わります。
泌尿器科での性病治療は、点滴を使った抗生物質の投与や、飲み薬や塗り薬による外的治療がメインです。
性病によって起こる症状は、基本的には”炎症”に当たるものなので、お薬が効けば数日間で完治します。
ですが、症状が進行していて投薬だけでは治らないようなケースでは、外科手術のために大きな病院を紹介される場合もあるようです。

さいごに

泌尿器科での性病の治療は、通常保険診療が可能ですので、費用自体は後期高齢者を除くと3割負担です。
保険証を忘れた場合は、一旦全額支払って、後日市役所で返金を求めることができます。
あと、最初から通院するのに抵抗がある場合は、電話やメールで相談を受け付けてくれる病院もあります。
性病に心当たりがある場合は、早くに泌尿器科での診察を受けるようにしましょう。

参考→新宿の泌尿器科医師が監修、放っておいてはいけない泌尿器科の病気