淋病の原因
淋菌(Neisseria gonorrhoeae)という細菌に感染して起きます。
感染者と性行為をして感染します。
オーラルセックスでも感染します。
淋菌に感染した母親が出産した場合、赤ちゃんに感染することもあります。
赤ちゃんに感染すると新生児結膜炎になることがあります。
淋菌は一般的な環境の中では生息しにくいので日常生活の中で感染することはまれです。
しかし、入浴施設などのタオルの使いまわしなどは感染の可能性があります。
また入浴用の椅子は必ず洗い流して使用することが大切です。
淋病の症状
性行為により男性の尿道や女性の子宮頚管等に感染します。
最近は咽頭の感染も増えています。
以前は男性の方が多いといわれていましたが、最近は若年層に感染者が増え、若年層ではあまり男女差はありません。
男性が感染して発病すると淋菌性尿道炎になります。
排尿のときに強い痛みがあり膿が出たときには淋菌性尿道炎を疑います。
亀頭部も腫れます。
また淋菌が尿道から精巣上体に感染すると、精巣上体炎になります。
精巣上体炎が悪化すると精巣上体が大きく腫れあがり、強い痛みと高熱がでます。
精子の通り道が閉じてしまい男性不妊症になることもあります。
女性が淋菌に感染して発症すると淋菌性子宮頚管炎になります。
おりものが増え不正出血があります。
しかし、男性ほど顕著な症状がないので感染に気づかないこともあります。
感染に気付かない女性が性行為によって新たな患者を増やすことにつながります。
悪化すると、子宮、卵管、卵巣と進行して卵管炎や卵巣炎を起こし不妊症になることもあります。
出産時に子どもに感染すると新生児結膜炎を起こすこともあります。
淋菌性咽頭炎はオーラルセックスによって喉に感染するものです。
のどに感染している人から性器に感染したリ、性器に感染している人から咽頭に感染することがあります。
咽頭の症状は淋菌とわかりにくいために感染頻度が増える可能性もあります。
淋菌感染の可能性を感じたら婦人科や泌尿器科とともに耳鼻科の受診もしておきましょう。
もし、オーラルセックスをして喉に違和感を感じるときには淋菌感染の可能性も念頭に入れて早めに受診しましょう。
淋病の治療
セフトリアキソン(抗生物質)の点滴をします。
淋菌消失を確認したのちでなければ性行為は慎まなければなりません。
またパートナーが淋菌に感染している場合にも、かならず淋菌消失の確認をしましょう。
淋病の予防
最も簡単な予防法はコンドームの使用です。
コンドームは最初から最後まで使用します。
しかし、コンドームは完ぺきではありません。
検査をうけること、パートナーに説明して完全に治療すること、パートナーにも検査を奨めることが大切です。